葬儀や法要での挨拶は誰がする?エピソードから決まり文句まで。

葬儀の喪主は誰がするのが正解?

葬儀や法要では通常、喪主が挨拶をします

では喪主はどのように決めるのでしょうか?もちろん話し合いで決まりますが、ある程度基準があります。

通常、喪主は故人といちばん関係の深い人がなります。結婚していれば配偶者が務めます。以前は夫が亡くなった場合、妻が健在でも長男を喪主にすることが多かったそうですが、最近ではほとんどの場合で妻が喪主を務めるようです。

また、親よりも先に子供が亡くなった場合には、以前は親が喪主になるのは「逆縁」と呼ばれて敬遠されましたが現在では親が喪主を務めるようです。配偶者が他界していれば子供が喪主となります。最近では長男に限らず長く世話をした娘がなることがあるようです。

必ずしも喪主が挨拶しなければいけない?

葬儀の際には喪主が挨拶をすることが基本ではありますが、必ずしも喪主が挨拶をしなければならないわけではありません

どういうことかというと、喪主が高齢で動揺と緊張に耐えられそうにない場合や高齢でなくても体調を崩して入院をしている場合など、喪主が未成年のときには親族や友人が代理で挨拶をすることもあります。

以前は女性が喪主の場合は親族の男性が代わりに挨拶をすることもあったようですが、現在ではほぼなくなっているようです。

代理で挨拶をする場合には挨拶の冒頭でその理由を簡潔に述べるようにしましょう。

葬儀の挨拶で大事なことは?

喪主の挨拶は主に通夜ぶるまいの前後や、告別式での出棺寺や精進落とし、法要の際に行われます。

葬儀の挨拶で大事なことはなんでしょうか?

それは弔問客に対する感謝の気持ちです。葬儀に参列いただいた弔問客の方は故人がお世話になった方です。そして、時間を割いて故人を偲ぶために参列してくれています。そこに感謝を伝えることが大事なのです。

内容や時間の長さなど、特に決まりはありません。話す時も言葉が詰まったりしても問題ありません。悲しみをこらえて話すわけですし、涙が溢れて話せなかったとしても仕方ありません。どうしても言葉が出ない時には、「今日はありがとうございました」という言葉だけでも失礼にはなりません。

挨拶の構成

葬儀での挨拶には特に決まりはありませんが、一般的な挨拶の流れは以下です。

1.自分と故人の関係
2.会葬のお礼
3.生前故人がお世話になったことへの感謝の思い
4.これからの遺族へ支援のお願い

葬儀、告別式の場合

会葬と見送りに対する感謝の気持ち、これまでの厚誼への感謝を伝えます。

精進落としの場合

滞りなく葬儀や告別式が終えることができたことに感謝し、関係者の労をねぎらうことが主旨なので、手短な挨拶が鉄則です。

法要の場合

法要では、集まってくれた方々へのお礼、故人への思いや親族の状況の変化、故人についての思い出などを語ります。

故人のエピソードはどう話す?

故人を送るときに、故人ならではのエピソードを語ることは大事です。それによって来場者とともに故人の思い出を共有することができるからです。

心に残る場面、印象的な言葉など、故人を生き生きと思い出せるエピソードを話しましょう。

ただ、故人の美点を紹介するのは挨拶の基本ですが、良い点ばかりを考えると故人らしさを表現できないことがあります。

時にはマイナスの面を考えて表現したほうが故人らしさを表現できるかもしれません。たとえば、故人が頑固といわれるような人だったとしたら、それは「自分の世界を持っている」ということになります。このような表現をすることが故人を一番表現するエピソードかもしれません。

また、公的なエピソードと私的なエピソードを分けて考えましょう。仕事人間の方だった場合などには、公的なエピソードのほうがその人を表せるかもしれません。社葬の場合には公的なエピソードがふさわしいでしょう。

定型文句一覧

挨拶初め

・本日は、お忙しいところ
・本日は、お足元の悪いなか
・本日は、お暑いなか
・本日は、ご多用中にもかかわらず
・本日は、あいにくの雨のなかを

お礼

「○○の通夜・葬儀・告別式に、」

・ご参列いただき
・ご会葬くださいまして
・わざわざお越しいただき
・ご弔問いただきまして

「誠にありがとうございます。」

締め

・○○の存命中は、みなさまにひとかたならぬご指導、ご厚情を賜りましたことをお礼申し上げますとともに
・私どもをこれまで支えてくださいました皆様に、あらためて心よりお礼申し上げますとともに
・ここにあらためて、みなさまから生前いただきましたご厚情に対しまして厚くお礼申し上げますとともに、

「今後とも変わらぬご厚誼を賜りますようお願い申し上げます。」

お誘い、お知らせなど

・以上ご案内申し上げます。
・ご都合がよろしければご参列ください。

「本日は誠にありがとうございました。」

まとめ

いかがでしたでしょうか?

葬儀での挨拶について一通り、エピソードや決まり文句まで書き出しました。
挨拶での大事なことは弔問客への感謝の気持ちです。上記を参考に葬儀で感謝を伝えてください。