夏の風物詩、花火と仏教の関わり

梅雨が明け、暑い夏がやってきました。

こんにちは。ほと子です。
夏といえば花火大会。子どもも大人も、楽しみなイベントですよね。実は、花火には鎮魂の意味があり、仏教の教えと深く関わっているのをご存知ですか?今回は花火の起源や歴史を詳しく解説します。

 

花火の歴史

私たちが暮らす日本で、夏の風物詩として人々の心を掴む花火。夏の夜空に咲く花のようで、風情があり美しいですよね。

花火には長い歴史があります。
紀元前3世紀の中国で、火薬の材料に使われる「硝石」が発見され、武器として利用したり、花火として発達したりしました。日本には戦国時代に鉄砲が伝来したことで火薬が普及し、花火も楽しまれるようになります。

江戸時代には、江戸の町に「玉屋」や「鍵屋」などの花火師が登場。今でも打ち上げ花火の掛け声として親しまれていますよね。
玉屋は不慮の失火により江戸所払いとなってしまいましたが、鍵屋は現在も続いており15代目が継いでいます。
さらに明治時代に入ると鎖国が終わったことで海外から最新の火薬が輸入され、打ち上げ花火は大きく色鮮やかなものへ変化していきました。

仏教とお盆

仏教行事のお盆は、盂蘭盆経(うらぼんきょう)というお経をもとにした行事です。サンスクリット語で「逆さ吊り」を意味する「ウラバンナ」という言葉がお盆の語源になります。
盂蘭盆経に記されたお盆の始まりといわれている伝説とは、どんなものでしょうか?

お釈迦様の弟子のひとりが、亡くなった母があの世で飢餓道に落ち、逆さ吊りにされたような苦しみを味わっていると知ります。
お釈迦様は弟子に「多くの人に施しを行えば、それが母親を助けることになる」と説き、弟子は教えに従い僧侶や尼僧に供物をささげました。その功徳があの世へ届き、母は無事に極楽浄土へ行くことができたと言い伝えられています。

仏教が伝わる前から、日本には夏に先祖の供養を行う習慣がありました。
それと盂蘭盆経の伝説が結びつき、供物をささげた旧暦の7月15日が、ご先祖様を供養する日になったのです。

花火とお盆の関わり

多くの花火大会はお盆の前後に開催されますよね。それは、もともと花火には鎮魂の意味があり、それがお盆の行事と結びついたからだといわれています。

ご先祖様の霊が浄土から現世に帰ってくるとされるお盆。
この期間中、盂蘭盆経に基づいてご先祖様を供養します。供養の仕方は地域によって異なりますが、親戚が集まり、お墓参りや法要などの行事を通じて故人を偲びます。
初日には「迎え火」を、最終日には「送り火」と呼ばれる儀式を行うのが一般的です。
これは、ご先祖様が道に迷わず自宅に来れるように、帰るときもまっすぐ極楽へ行くことができるように、道しるべとなる火を灯す習慣です。

鎮魂の意味がある花火に、迎え火や送り火というお盆の風習が結びつくことで、花火が真夏に打ち上げられるようになったといわれています。

特別な思いの詰まった花火大会

供養花火は、つらい歴史を経験した地域において特別な思いを込めて開催される花火大会です。
供養花火大会のなかでも、代表的な3つをご紹介します。

隅田川花火大会

隅田川花火大会は東京都墨田区と台東区にまたがる隅田川で行われる、日本最古の花火大会です。毎年7月の最終土曜日に行われています。

その始まりは江戸時代で、当時は川開きの儀式として催されていました。しかし1732年、日本は大飢饉に見舞われ、多くの人々が命を落とします。この大飢饉の犠牲者の慰霊と災厄除けの祈りを込めた儀式として、当時の将軍・徳川吉宗が花火を打ち上げたといわれています。

その後、戦争などにより何度も中断されますが、地域の人々の努力によって復活してきました。

石巻川開き祭り

宮城県石巻市で行われる石巻川開き祭りは、仙台の治水工事に尽力した人々の功績を称える花火大会です。近年では、先祖供養という意味も含めつつ、東日本大震災で津波被害を受けた方々の鎮魂の思いも込められたお祭りとなっています。初日に供養花火が打ち上げられ、陸上や水上でもさまざまな行事が行われる、一大イベントです。

長岡まつり

新潟県長岡市で毎年開催される長岡まつりは、第二次世界大戦中の1945年8月1日に長岡市が空襲に遭い、多くの人々が犠牲になったことを悼むために始まりました。毎年8月1日から3日にかけ行われ、昼間には平和を願うイベントも開催。今では祭り開催中に多くの観光客が訪れる、全国でも屈指の花火大会(8月2・3日開催)となっています。

まとめ

日本の花火には、死者の鎮魂とお盆の供養、2つの意味が重なり合っています。さまざまな思いで花火を見守っている方が、近くにいるかも知れませんね。楽しいイベントとしてだけではなく、今年は故人に思いを寄せながら、夏の夜空に咲く花火を楽しんでみませんか?

過去にも夏のイベントと仏教の関わりについての記事があります。
あわせて読んでみて下さい。

日本の夏の行事~お盆と仏教の関わり

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